これからピアノを始めようとされる方や、何か目的があってピアノを必要とされる方がまず最初にお悩みになるのは、「どの先生に習うか」ということなのでは無いかと思います。
信頼できる先生、相性の良い先生、専門的知識が豊富、優しい、家から近い、お月謝が安い、などなど、目的や状況によって様々なご希望があることでしょう。
でもそんな中で、意外と「小さい頃のピアノなんて、誰に習っても同じなのでは?」「音楽科出身の先生なら誰でも変わらないのでは?」と思っておられる方も多いという話を聞きます。
確かに、もし自分が専門外の分野でなにかを習うとなると、どんな風にどんな基準で先生を選べば良いのか、悩んでしまうとは思います。でも1つ間違いなく希望するのは、自分のレベルがどんなに低くても、お遊びでなくちゃんと全うなことを教えてくれる先生が良いということです。
幼少期の習いごとなのだから、別に専門的にどうこう考えなくても「たのしく」やればいい。技術面の指導は二の次で、とにかく「たのしい」レッスンがいい。など、よくこういう言い方がされます。確かに「たのしい」と思うことは大切ですが、本当のたのしさとはいったい何なのでしょうか。
私は、ピアノの本質的なたのしさとは「弾けるようになる」ことだと思っています。
その場だけの「たのしさ」に流されて(当教室でもそういう種類のたのしさを持つカリキュラムを取り入れてはいますが、その前に)技術面での的確な指導がやり過ごされてしまっては、いつまで経っても正しく弾けるようにはなりません。そうすると、おのずと本質的なたのしさもどんどん遠ざかっていってしまうのです。
導入期にテクニック面での専門的な指導が受けられず、早い段階で(バイエルやブルグミュラーなどまだ初級の段階で)行き詰まり悩む子どもたちが少なくありません。
多くのケースは、手のフォームが完全に崩れています。指先でなく、指の腹(ひどい場合には第二関節の裏側に至る範囲)で鍵盤を押さえつけていたり、拳が陥没し指が伸びきった状態で指を振り回しながら弾いています。
何度もこういったケースに出会いましたが、彼らは一様に真面目です。技術的な指導を受けられない中で、「うまくなりたい」という気持ちが強く熱心に練習してきたからこそ、そのような癖がついてしまいました。
指先が立たずにピアノを弾いている状態とは、人間が膝や足の甲で歩行しているようなものです。膝や足の甲で走ったりジャンプしたりできるでしょうか。早歩きも難しいかもしれません。
残念ながら、このような不十分な指導は少なからずあるようです。(特定の教室を批判したり、暗に他教室を誹謗中傷する意図はありません。世間一般的にという観点で捉えていただけると幸いです)
おそらくどんな分野の習い事でも、「誰に習っても同じ」ということは決してありません。「別にその専門家になるわけじゃないし、趣味のレベルならどこでも同じだろう」ということも決してありません。
立ち上がったばかりの小さな子どもが足の甲や膝で歩いていてジャンプすることも走ることもできずにいたら、「将来陸上選手になるわけじゃ無いから、足の裏で歩いていなくても別に良いか。とりあえず前に進めれば同じだろう。」と思うでしょうか。
「将来ピアニストになるわけでは無いから…」という前置きはとても危険です。指導者にとっても、生徒さんにとっても。
とりとめもなく。自戒も込めて。
2012年7月23日月曜日
2012年7月18日水曜日
最近のこと
発表会後、モチベーションが上がっている生徒さんが多くて、とてもうれしいです。
本番を「頑張れた」という経験や自信が、そういう気持ちにつながっているのかなと思うと、舞台を踏むことの大切さや、何かに真剣に取り組むという経験のかけがえのなさを、感じずにはいられません。
教室では、6月に1名、今月に2名の新しい生徒さんをお迎えしました。一緒にレッスンできる仲間が増えてうれしいですし、みんながそれぞれに新たなステップへ踏み出し始めていることを思うと、ワクワクしてきます♪
先日、レッスン中に生徒さんに「なんで先生の前髪はながいン?」と聞かれてはたと再確認しました。最近バタバタしていて美容院に行っていなかったことを…。そして、先日その生徒さんにいただいたお手紙に「先生、前髪ながいね!」とあらためて書いてあったのを見てついに決心しました。時間を作って美容院に行こうと…。(笑)
ありがとうNちゃん!明日いってきます!
にじいろ通信は、近々第2弾を発行できるよう、記事を準備中です♪
本番を「頑張れた」という経験や自信が、そういう気持ちにつながっているのかなと思うと、舞台を踏むことの大切さや、何かに真剣に取り組むという経験のかけがえのなさを、感じずにはいられません。
教室では、6月に1名、今月に2名の新しい生徒さんをお迎えしました。一緒にレッスンできる仲間が増えてうれしいですし、みんながそれぞれに新たなステップへ踏み出し始めていることを思うと、ワクワクしてきます♪
先日、レッスン中に生徒さんに「なんで先生の前髪はながいン?」と聞かれてはたと再確認しました。最近バタバタしていて美容院に行っていなかったことを…。そして、先日その生徒さんにいただいたお手紙に「先生、前髪ながいね!」とあらためて書いてあったのを見てついに決心しました。時間を作って美容院に行こうと…。(笑)
ありがとうNちゃん!明日いってきます!
にじいろ通信は、近々第2弾を発行できるよう、記事を準備中です♪
2012年7月1日日曜日
発表会 2012
朝から激しい雨でどうなることかと思いましたが、家を出る頃には小降りになり、発表会の終わる頃にはすっかり空が明るくなった日曜日でした。
2012年の発表会@神戸産業振興センター3Fハーバーホールは、無事に終了しました。
生徒さんたちをお支えくださったご家族のみなさん、お世話になったホールの方々、楽器店のスタッフさん、応援に来て下さった方々、本当にありがとうございました。そして、素晴らしい演奏を聴かせてくれた生徒のみなさん、おつかれさまでした!
前日の プチリハーサル@レッスン室 → 当日のホールリハ → 本番 と、徐々に緊張感が高まり、良いかたちで心の準備をしていくことができているなと、そばで生徒たちの表情を見ながら感じました。
本番の舞台へ踏み出して行く生徒たちは、私もビックリしてしまうほど凛々しい顔をしていました。変に緊張をごまかしたり、不安から逃げたりしないで、ちゃんと立ち向かうべきものを見据えつつ緊張を乗り越えられたということは、とても素晴らしいことです。(簡単にできることではありませんよね)
どの生徒さんの演奏も充実した演奏でした。日頃の練習の成果がしっかり発揮されていましたね。「え!こんなに上手に弾けるの?!」「こんなに音楽的に歌えるの?!」というような会心の出来で私を驚かせてくれた生徒さんもたくさんいました。それぞれにこの発表会までの様々な道のりがあり、それらを思い返せば、感慨深さもひとしおです。
そして特筆すべきことは、当教室の生徒たちのマナーの良さでした。
他の先生から「まさに“好青年”という感じの立ち居振る舞いですね」「あんな小さな子たちが、あんな風にちゃんと落ち着いて舞台の上で演奏できるなんて」などと、褒めていただいたりもしました。もちろん演奏は一番大事ですが、舞台上でのマナーも同じくらい大事です。
それに、客席でのお行儀もとても良かったと後から耳にしました。
自分の舞台というものに懸命に向き合い、真剣に演奏した皆さんだからこそ、他人の演奏にも敬意を払った行動ができたのだと思います。そんな生徒たちが、私は本当に誇らしいです。なぜならそれはある意味(人としての観点から)、ピアノの上手下手よりもずっとずっと大切なこと(取り組みと直結していることでもありますが)だと思うからです。
それらをサポートしてくださっている保護者の方々に、あらためてこの感謝をお伝えしたいと思っています。
生徒さん1人1人のこれからの歩みがますます楽しみになる、素晴らしい発表会でした。本当にありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
今週のレッスンは木曜日までお休みです。金曜日以降のレッスンは、お休みにすると2週間近く空いてしまうことになるのと、年間レッスン回数の他の曜日との兼ね合いで、通常通り実施します。発表会が終わってホッと一息ついているところでしょうから、一緒に次の曲を練習するつもりでレッスンしましょうね。
リハーサル風景の写真を、準備が整い次第アップします。(写真屋さんに注文しているパネル入りの立派な写真が手元に届くのは、あと1ヶ月ほどお待ちください。)
ラベル:
ピアノ教室
登録:
投稿 (Atom)