2010年11月6日土曜日

伴奏のお話から、徒然なるままに…

今日は、ある声楽家の方の伴奏で本番がありました。3年くらい前にも何度か一緒に舞台に立たせて頂いたことがあるのですが、今回はその方が母校での音楽会に出演されるということで、大阪にある寝屋川高校まで行き、久しぶりにご一緒させていただきました。

高校の音楽の先生が主催されている会で、在校生から卒業生までたくさんの教え子さんたちが出演されていました。私たちの出番は一番最後だったので、間際まで客席で色んな演奏を聴くことができて、とても楽しい時間でした。

大学の教育学部の音楽を目指す受験生、音大のピアノ科を目指す受験生、音楽が好きで作曲をしている生徒さんの作品発表など色んな道へ歩もうとする在学生、また、それらの道に進まれた大学の学生さんや、大学を卒業されたプロの方々、などなど、多種多様な演奏を聴くことができました。


色んな世界で、色んな方法で、それぞれに音楽と向き合っておられる方々を見ると、自分自身の音楽に対する姿勢を問い直されるような思いになります。大学時代の同期の友人がこの高校の卒業生で、驚きの再会を果たしました。彼女の演奏を久しぶりに聴くことができたのもとても嬉しいことでしたし、エネルギーをもらったような気がします。

自分たちの演奏は、色々と課題が見つかる演奏となりました^^; 23日に同じ曲でもう一度ご一緒に舞台に立たせていただくのですが、それに向けて良い機会になったと思います。


色んな舞台に立っていると、大成功の時もありますが、反対に失敗だったなーという時も、もちろんあります。

練習をサボり不真面目に取り組んで“するべくしてした失敗”は、当然「ダメな失敗」として猛烈に落ち込み反省するべきですが、ものすごく力を尽くしたのにうまくいかないことだって、人間ですから当然あります。それは残念なことですし大きく落胆もしますが、努力した中での失敗なら必ず次に繋がりますし、頑張るエネルギーだって必ずまた湧いてきます。「成長するための失敗」は決して「後退」ではありません。

私自身、どの舞台に対してもそういった気持ちで取り組むことができるよう心がけていますし、生徒さんに対しても同じように伝えていけるといいなと思います。

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伴奏の練習をしながら「あーでもないこーでもない」と悩んでいた時に、母からこんなことを言われました。

『あなた(私)伴奏は、ときどき遠慮しすぎて物足りないときがある。もちろん“伴奏の域”を超えてはいけないけれど、お互いの音楽性がぶつかり合ってどちらかが霞んでしまうことがあっても、それはどちらかの力が足りないだけのこと。伴奏であろうが何であろうが、「違う」音楽は「違う」のだから。遠慮して合わせるだけではダメなのよ。思い切って弾きなさい。』

なるほどなーと思いました。そしてこの言葉からも、自分自身の音楽を深め続けなければならない意味を、ますます考えさせられました。

すこし難しい内容になってしまいましたが、つまり、もっともっと努力し続けなければならないということ、ピアノを演奏し続けていきたいと願うなら道のりはまだまだずーっと続いていますよ、ということだと思っています。一生勉強ですね!